HAPPY☆HAPPY



誕生日プレゼントには、僕からのキスが欲しいと、あのエロ英雄は言った。
僕の出来る範囲だったら何でも良いよと言ったのがそもそも間違いだったのだ。
でも、約束を破るなんて僕の信条が許さない。
当のエロ英雄はにやにやと待っているし…。
う……。



僕は彼の襟首を掴むと唇を重ねた。
彼が良くしてくる一方的な口付け。
無理矢理に歯をこじ開け、舌を差し込み、舌と舌を絡めてちゅくちゅくと音を立てて吸い上げるやつ。

「…はい。プレゼントだよ」

唇を離して得意げに笑う。
ざまぁみろ。
一方的にされるのって、とっても苦しいんだぞ。
くすくす笑いながら、彼を見ると、彼は真っ赤に染まり口を押さえていた。

「…っ何、赤くなってんだよっ!!あんたが欲しいって言ったんだろっ//」

僕にも彼の赤面が移る。

「ルック…キス上手いな」
「き、きき君の真似だよっ!//」

顔が熱い。
多分酷く赤くなってる…。

「俺ってルックにあんなキスしてんの?」

きょとんとした顔で尋ねてくる彼に驚く。

「あんたって、自覚無いよねっ」
「お前もないぜ?まぁ、俺は本能のままにがモットーだからさ」

彼は苦笑しつつ僕の腰を抱き寄せると首筋に噛みついて来た。
いきなりのことに体がぴくりと跳ねる。

「な、何するのさっ!//」
「簡単に噛みちぎれそうだな」
「……っん」

甘噛みされて目を瞑る。

「ルックは俺に噛みつきたくならねぇ?」
「…ちょ…っ…やめ…っ//」

先ほど噛まれた場所をペロペロ舐められくすぐったくて、体を守るように縮こまらせた。

「俺だけなのか?お前に俺のだという印を付けたいと思うのは」

チクリ。
一瞬痛みが走る。

「…っぁ!…痕付けた…の?」
「だって、お前は俺のだろ?もちろん俺はお前のだぜ。痕を付けたいならいつでもどこでもいいぞ」
「…っ、ぼくは…別に…って、ゃあ…!」

舌が絡みついてくる感触に体が震え、立っていられなくなってしまいカクンと床にヘたり込んでしまった。

「相変わらず感じやすいな。ここに座れば良い」

くすくす笑って僕の腕を引きちょこんと膝の上に乗せられてしまう。

「わざとしたの…?」

じぃっと怪訝な目を向ける。

「本能って言っただろ?」

僕の髪を撫で耳にかけると露わになった耳を口に含まれた。

「…余計たちわる…っ、ひゃぁ…っ!//」
「質の悪いやつに好かれて、お前も運ねぇなぁ」

耳の穴に舌が差し込まれ、じゅぷじゅぷと鼓膜を刺激する。
ぞくりと背中を何かが這う感覚に耐えようとしたけど体は小刻みに震えた。

「や、やぁ…っ」
「やめても良いならやめるけど?」
「……ひゃ…っん」

ズボンの上から下半身に触れられ、力が抜けてずり落ちそうになり彼にしがみつく。

「ルックはもうこんなになってるし」
「ぁ、ゃ…あ…っん…あっ」

握り込まれて揉みしだかれ、ただ声をあげることしかできなくて…。
いつの間にかに服は脱がされていた。




それからもう、彼の言うことに逆らえなくて、色々されたり、させられたり、言わされたりしたけど…。
うぅ…何で抵抗できないんだよっ。




行為の後、体を洗って貰っているとき僕は不満だった。
一度だって彼を拒めたためしはない。
…そりゃあ…気持ちいいのもあるけれど。
……僕だって男だし。


でも、あのエロ英雄め。
キスだけだったのにそれ以上のことまでしやがって。



「そんなにぶーたれるなよ。気持ちよくなかったか?…んな訳ねぇよな?お前あんなによがってたし」
「……っ//」

洗面器に溜めたお湯を彼の顔面めがけてかける。

「変態!エロ英雄!強姦魔っ!!」

バシャバシャバシャ。

「わっわっ、やめろって」
「キスだけだったのに!」
「仕方ねぇじゃんかっ」

ガシッと手首を掴まれ抱き締められる。

「…あんなキスされたら誰だって欲情するだろうが」

唇を重ねられ、彼からの一方的なキス。
……バカ。
やっと分かったか。
僕はいつもあんたのキスで変になるんだからっ。
ばかばか。
ほら、今だって…ドキドキしてる。




さいとう水枝さまより

 さいとうさんから、お誕生日祝いに頂きました!
 うなーvvv ルックルックルック、可愛いよ〜! さいとうさんのルックって本当可愛くて、拝読する度に悶え死にしそうになります(笑)v 振り回してるようで、ちゃっかり振り回されてる俺様な坊さまも…素敵ですよね!
 ルックには幸せなのか不幸なのか紙一重的な感じもしますが、これからも美味しく頂かれちゃって下さることを切に願っておりますv←……

さいとうさん、素敵な小説を本当に有難うございました〜v 誕生日、ばんざい! (っていうか、テドルクでも嬉しかったですが?←おい)


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