コトの始め 3 何でそこで如何にも知り合いですvvって感じで語り合ってたりする! 俺様の存在を忘れてるんじゃねーのか。何を忘れても、それだけは忘れちゃならんだろ!! 「全然成長してねーんじゃねーのかぁ」 相変わらず小さいし、女みたいな顔してるし〜。 テッドの台詞に、もう一度固まる。 ―――ちょ〜っと待て!!!!!! 「女じゃねーのかよ! おい!!」 ―――詐欺だ! 騙された!!! 声を荒げてそう言うと、 「勝手に思い込んだのそっちだよ」 誠に可愛くない台詞が返ってくる。 「勝手に、ってな! てめーがんーな女みてーなツラしてっからだろ!!!」 「……………………あんた馬鹿?」 何だと〜! このガキーーー! と言いかけて、そいつの目を睨みつけようとした瞬間、背筋が凍った。 昔どこかで見たような、深い色合いなのに澄んだ瞳が、冷ややかにこちらを射る。 何か……こいつの瞳って、ぞくぞく来ないか? ―――あー…何か。 「いいかも…………」 思わずぼそっと呟いてしまう。 「…………何がいいのさ」 嫌そうに眉間を顰めて訊ねてくテッドの知り合いらしい見掛けは元美少女に、満面笑顔を向けた。 「結構、好みvv」 背後で、俺様の従者どもが凍り付くのが、気配で解る。 「ちょ…っと、待て!」 一番に立ち直ったらしいテッドが、必死の形相で肩に手を掛けてくる。 「んーだよ」 「さっき、ルックは男だって言っただろ」 「へー、ルックっていうのか」 ―――ルック、ルックね。いいじゃん、似合ってる♪ 「…って! シラン、人の話聞いてるかー」 あー、っるさいな! 今、ふたりで語らい合ってんだよ、邪魔すんなよ。 思い切り殺気を込めて睨み付けてやると、大抵の奴らなら数歩は確実にひくのに、テッドはそんな様子など微塵もなく苦笑を浮かべた。 「あのな、ルックの別嬪さんぶりに現実を見失うのも分かるけど、こいつは駄目!」 滅多にないテッドのきっぱりとしたその言い方に、 「まさかテッド、こんな子供手出したのか」 そんな解釈を用いてしまった。 どう見たって、ルック12,3だろ! 俺様とテッドが知り合ってから……何年だっけ?? まぁ、少なく見積もって2年は経ってるから―――。 …………………………。 おいおいおいっ! 10やそこらのガキこましたって訳かよっ!! 「だから、何でシランはそこでテキトーな自己解釈してるんだよ」 半分、本気で呆れたようなテッドがやれやれと腕を組んで頭を振る。その横で、 「……こいつ馬鹿?」 と、ルックがにテッドに訊ねていた。 ―――愛ゆえに気になるんだな、俺様のことがvv ...... 恐らく…続く?
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